甲状腺ひとつ取ってみた

甲状腺腫の手術と入院生活などの記録

入院2日目、手術当日(2)

看護師さんに付き添われて手術室へ移動。頭痛のため足取りがおぼつかないことこの上ない。はた目から見たら手術後の人みたいだろうなとか思う。

手術室では麻酔科医と看護師さん2人が待っていた。名前の確認と手指消毒の後「コンタクトレンズや入れ歯、湿布など外せるものはないですか?」と念押しされる。この期に及んで確認されるってことは、アラ忘れてたわみたいな人もいるんだろうか。

手術台に腰かけると「ではこれから服を脱いでいただきます」。麻酔科医(男性)の目の前で? と一瞬思ったが、目にも止まらぬ速さで両側の看護師さんに手術衣をはぎ取られ、パンツ一丁というかパンツタイプのT字帯一丁になる。ちなみにこれは500円で購入したもので、入院費と一緒に請求されるとのこと。

横になったら今度は心電図の電極をペタペタつけられる。他にも同時進行で何かつけられていたのかもしれないが(血圧計とか)、その辺はよく覚えていない。

「では麻酔入れていきますね」

来た! 麻酔! 実は私は麻酔が効きにくい体質なのだ。若い頃に網膜剥離の手術を受けたときも、唾石症になって石を取り除いてもらったときも、麻酔の効きが悪くて途中で追加したのである。全身麻酔はこれが初めてだけど、本当に大丈夫だろうか……

なんてことを考えていたのは入院前で、実際は麻酔を入れると聞いた後の記憶はない。「終わりましたよ」という声で目を覚ますと、そこはICUだった。すごい! マンガみたい! 全身麻酔って本当に効くんだなあと、朦朧としながら考えていた。