甲状腺ひとつ取ってみた

甲状腺腫の手術と入院生活などの記録

入院2日目、手術当日(1)

3/2(水)午前6:00、体温測定やその他もろもろのため看護師さんがやってくる。

ほぼ一睡もできなかった。

前述の通り6人部屋の真ん中を割り当てられたのだが、閉所恐怖症の私にとってこの場所は最悪だった。閉塞感がものすごくて、息が詰まる。眠剤をもらっても眠れず、何度も寝返りを打つ。するとその度に隣の人がもぞもぞ動いたり、何か物を出し入れしているような音がする。うるさいというアピールだろうか。おまけに複数の人のいびきが響き渡る。耳栓をしていても効果はない。

ちょっとこの位置は無理だな、手術が終わったら別の部屋に移れないか聞いてみようと固く決意する。このことでさらに追い込まれるとも知らずに。

寝不足のせいか、頭痛がひどい。点滴を入れに来た研修医(たぶん)に痛み止めをもらえないか聞いても「麻酔が効いたら痛みも感じなくなるから」と却下された。それはそうなんだろうけどさあ……言い方……

頭痛はさらにひどくなり、左目の奥が痛んで身動きが取れない状態になった。嫌な脂汗まで出てくる。若い頃は比較的よくこういうことがあったが、最近はここまでひどくなることはほとんどない。それが手術前という最悪のタイミングで起こってしまった。こんなんで手術できるのか? 延期とかありえるのか?

よほどヨレヨレだったのだろう、見かねた看護師さんが医師にかけ合い、点滴に痛み止めをプラスしてくれた。最初からそうしてもらえばよかった、ていうか研修医(たぶん)気づけよ……

もうこれは何が何でも手術するんだなと悟り、フラフラになりながら手術衣に着替えたり着圧ストッキングを履いたり、荷物をまとめたりした。研修医(たぶん)が恨めしかったが、麻酔が効けば痛みもなくなるというのは希望でもあった。このつらさが和らぐのなら何でもいい。

そして13:30、看護師さんに手術室への移動を告げられた。いよいよ手術だ。